どらまの箱

須藤どらまのブログ

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マッドドッグ

犬_001





犬の妖怪もいる。





名前は犬神。
犬の神と書いて犬神。
何とも仰々しい。


でも、猫又と違ってかなり曖昧な妖怪。
一般的には狐憑きの類とされていて、
犬が妖怪になったものではなく、犬の霊が人に取り憑いて何か怖いよっていう現象。


もっと遡っていくと呪いの一種に分類されていて、
飢餓状態にした犬をギリギリまで生かして、
死ぬ寸前に餌を与え・・・ようとする直前にその犬の首を切る。
そうして死んだ犬は成仏しないで呪いという形で残る。
これが犬神。
コイツを使役していろいろ呪いをかけるらしい。

まぁ、

この説も統一されてなくて、
使役するんじゃなくて呪いにかかるんだとか、
呪いじゃなくて幸福になるんだとか、
ほんと曖昧。





オレの好きな鳥山石燕の『画図百鬼夜行』には、
ある猟師が木の根元で休んでいた。
すると突然一緒に連れていた飼い犬が、
「わんわん・・・!わんわんわん・・・!!」
「うるせぇな」
そう思った猟師が飼い犬の首を切り落とす(←!)と、
首だけになった犬が勢い良く飛んでいき、
「がぶぅ・・・!」
木の陰に隠れていた毒蛇に噛み付いて食い殺した。
猟師は毒牙から救われたのだ。
猟師は驚嘆して敬服。
その飼い犬を供養し祀ったのが犬神となった。


何で首切ってんだとは思うけど、主人に従順な犬の特性が出ていてちょっと良い話?
少なくとも呪いよりは。





他にも、
山の麓に住んでいる住人が、
山からたびたび降りてきては畑を荒らしたりして害をもたらすイノシシに悩んでいた。
そこに偶然居合わせた高名なお坊さん。
「そのイノシシ。私が何とかしましょう」
そういって懐から紙と筆を取り出し、何やらサラサラとしたためる。
それに封をして村人に渡して、
「これを門に貼りなさい。もう、イノシシに悩まされることはないでしょう。
・・・ただし。いいですか?この封を剥がして中身を見てはいけません。効力がなくなってしまします」
言われた通りにすると、イノシシによる害はなくなった。
しかし、何がどうしてイノシシが近寄らなくなったのか不思議に思った村人は、
その封を解いて中身を見てしまった。
するとそこには犬の姿が描かれた紙が入っていた。

と、

次の瞬間。
その犬の絵は紙から躍り出て実体となり、どこかへ飛んでいってしまった。
これが犬神。

つまり、犬神は人によって作られたもの。
しかもこれを書いたお坊さんはあの弘法大師。

このエピソードが主流だったら、“神”ていう名前にも納得出来る。





実際の動物としての犬は、
人間の家族だったり友人だったり相棒だったり・・・親密な関係。
でも、この妖怪は違う。
怖かったり神聖だったり、何か近づきがたい。
普段とは違うことっていう恐怖から産まれた妖怪なのかもね。
飼い犬に手を噛まれるの究極形。
飼い犬に全部呪われる(笑)
でも、
飼い犬ほど弱い生き物もいない。
飼い主が面倒みないと彼らは生きていけないもんね。
生き物の面倒はしっかり見ましょうね!
って話。





そういえば都市伝説で人面犬がいるけど、
彼は犬が妖怪になったんじゃない。
人間が犬になった妖怪。
見た目が犬ってだけで、彼はほとんど人間。
『学校の会談』シリーズのきたろうさんの人面犬は最高だったなぁ。

「みてんじゃねぇよ」
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クレイジーキャット

猫_001





猫はすごい長生きすると、尻尾の割れた猫又になる。



その年月は諸説あって定かではないけど、
とにかく無病息災体調万全で生活出来れば妖怪になれる。

長生きしただけで。

猫又は、飼い猫が妖怪になったやつを指すらしい。
飼い主より長生きな猫がいたら、
その子は十中八九、猫又だそうで。
人間に大切に育てられ、病気や事故とは無縁の生活。
ぬくぬくと生き続ける。
そんな箱入り猫が猫又。
だから、猫又になったら人間に近づこうとする能力が身に付く。
喋ったり、人型に化けたり。



日本の猫妖怪はほとんどが女性。
猫又も然り。
男もいるらしいけど、たいてい美男。
猫は女性のメタファーなんだね。
だから、猫又は美女に化けるのが得意らしい。
そんなもんだから、
中には人と成り代わる者も出てくる。



驚きなのが、猫魈といって、
まぁ、
いわば猫又の進化系。
猫又になって知恵がついたニャンコが
「よし、わて修行する!」
と思い立って、修行の末に辿り着いた境地。

猫又をずっと凄くした妖怪なので、
寿命も凄い。
何と無限。
つまり死なない。





すげーな。





死なないて。





どんな修行を積むのかわからないが、
きっと厳しいものなのだろうね。

針治療100万本とか。
健康ランドお百度参りとか。
毎朝の飲尿法とか。
とにかく体調には気を使うんじゃないだろうか?

無限に生きるとは大変な事だ。

無限の時間に閉じ込めれた猫魈達は、その境地の先に何を見るのだろう・・・
それは想像だに出来ない修羅に違いない。





・・・





犬飼ってる家そこら中にあるのに、
犬又とかはいねーなって話。

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まる

手塚治虫_001





「時よ止まれ。お前は美しい」





ゲーテのファウストを手塚治虫で知ったので、
オレは原典を読んだ事が無い。


博識な主人公ファウストは、この世の全てを知りたいという欲望から、
悪魔メフィストと契約を交わす。
メフィストはファウストを快楽の世界へ誘う代償として、彼の魂を求める。
しかし、どんなに欲望を叶えてもファウストの心は満たされることはない・・・


手塚治虫の一作目の『ファウスト』は原典とほぼ変わらない内容だったと思う。
でも、二作目の『百物語』と三作目の『ネオ・ファウスト』は結構脚色されてる。
一番の違いは、どちらも悪魔メフィストが女性として描かれていて、
主人公ファウストに恋愛感情を抱く事。
他にも細かい違いはあるし、三作目は未完なので何とも言えないけど。
でも、女・メフィストの印象は強い。
『ネオ』の方で彼女自身「男の悪魔は牡フィスト、女の悪魔は牝フィスト」なんて言ったりしてる。
原典のメフィストは神との賭けありきでファウストと契約するけど、
『百』にも『ネオ』にも、その神にあたる人物は登場しない。
だから、どうゆう経緯でメフィストがファウストに近づいたのかが曖昧。
それが余計にメフィストのファウストに対する女心をより際立たせているような気も・・・


まぁ、


しかし、


メフィストはビジュアル的に美しい。
本来(?)の黒犬の姿も妖艶。
色っぽいという点では、後者の方がむしろ勝ってる。


手塚治虫はディズニーアニメ大好きだから、動物キャラのほとんどを○で構成してる。
『ジャングル大帝』を見れば一目瞭然。
○で構成することでアニメのような躍動感も産まれるんだけど、
生物の持つエロチシズムが強調される。
要は、彼の描く動物は妙に色っぽい。





なぜ○にそんな力が・・・?





我思う。
○は生物に遺伝子レベルで「=色っぽい」と刷り込まれているのでは・・・!
と。





動物の赤ちゃんの生まれたての姿は非常に丸に近い。
というか本能的に体を丸くするそうだ。
これは自分を愛らしく見せて育児放棄させないための工夫。
つまり、丸いということはそれだけで見るものを引きつける魅力がある。
と。





まぁ、
愛らしいと色っぽいってのは違うけど。
でも女の人って丸っこいものをみんなかわいいってゆうよね。
キティーちゃんとかも体の等身が赤ちゃんと近似値なんだよ。
ミッキーのパーツも全部○で構成されてるんだよ。





ってことは、
究極の色気が○だとすると、
その究極形は卵。





おいしい卵。





みんな無意識のうちに卵に恋してるのかもね。
朝ご飯は卵に決まりだね、お母さん!

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doramasudou

Author:doramasudou
須藤どらまです。
劇団鮫軟骨所属で、
役者したり、ラジオしたり、イラストしたりしてます。

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